「DEPARTURES」

そろそろ帰宅しようと思う。
この一ヵ月半、本当に苦しかった。
生まれてはじめて地獄を見たような気がする。
夜1時2時に眠っても明け方3時4時には目が覚める。

心に誓っていた。
「桜」が咲く頃までには必ず形にし、結果を出すと。
そんな日々が続いた。

目が覚めたら直ぐに一階の書斎に飛び込み、パソコンに食い入った。
そんな日々が続いた。



先週の日曜日は家族と飛騨高山を越えた。
朝、レンタカーをはじめて借りた。「とにかく飛騨高山へ行くのでスタッドレスタイヤのレンタカーを用意してください」とお願いした。
すると不思議なことに直ぐに準備してくださった。

人生、何が起こるかわからない。
私の義理の弟が若干51歳で天に召された。原因はインフルエンザウイルスが心臓に入ったからだそうだ。約一時間蘇生施術を行った甲斐もなく。弟と言っても家内が7歳年上で、義理の妹も年上でそのご主人だった。

ケン(甥っ子)がご位牌の前でこう呟いたそうだ。
「とうさん、死にやがって、馬鹿やろーだ」と。若干、小学一年生だ。
私は心を固めた。ケンを四男にする。
あのやさしい歯医者さんの分も仕事をしてやる。


そして明日は修大と。


私が一番大好きな写真。
いつもコブクロ「桜」を聞きながら。